創始者の大塚氏と、東大関係の研究者達との共同研究で進められている新農法。
この協生農法は非常にテクニカルで、にわかに説明するのは中々難しいんだけど、
その特徴を簡単に書きます。
・農法
自然界の摂理からその真実の姿を学び取り、それを全てのベースにしてゆく。
無農薬、無肥料、耕起は最初の1回だけで、通常農法の数倍から10倍の収穫量を得られる。
大量の種を使い多種混生させ、野菜によるマルチ状態を作り雑草を抑える。
随時間引きしながら収穫するので、いつでも収穫がある。
1年草の根っ子が枯れる事により出来る土中の練炭構造を実現して行く。
畑に果樹を植えて積極的に日陰を作る。
日射量を減らして雑草を押さえ、日陰に適した作物で雑草を駆逐する形で野生の草と同じように密生させ栽培する。
野原は野草が多種密生している状態だが、正に畑を野菜で埋め尽くし多種密生させる農法。
農業機械はなんと草刈り機1本でOK!
管理が楽で、1反分で2〜300万の収益が可能なので、片手間でも始められる。
・漁法
協生漁場という海を囲み、自然の魚が入り込み、自然に沢山育って行くという画期的な養殖漁法の構想も進めている。
陸の畑と海の養殖漁場をトータルに管理し、自然生態系を回復して行く、自然に優しいじゃなく、自然を回復して行く第一次産業のあり方を実現して行く。
という訳ですね。
要するに自然の摂理を最大限に生かし回復しながら、沢山の収穫を得られるという農法です。
スゴイでしょ。^^
今回、ZAKIファームで沖縄で初めての協生農法実験農場として動き出しました。
実は春から取り組んでいるんだけど、先月、創始者の大塚氏と代表研究者の船橋博士がZAKIファームを訪れ、一緒に今後の沖縄での協生農法構想を練って行きました。
ZAKI果樹園にて。
果樹園はすでに果樹による日陰が多いので、それを有効利用する。
こういう日射量の多い日向ではセンダン草などの繁殖力旺盛で強力な雑草達で覆われてしまう。
状況を観察しながら大塚氏らと対策を考える。
しかし、こういう日陰では雑草達があまり生えない。
こういう所を果樹の日陰で作り、野菜だらけにして埋め尽くして行くのだ。
果樹園においては、言わばフルーツジャングルとも言える、果樹による密生状態を作って行く。
自然のジャングルと同じような密生状態は台風にも強く、その木々が全部果樹になったとしたら生産性もかなり高くなる。
今後ZAKI果樹園では、今、防風林として残してある自然の大木達を、徐々に台風にやられない果樹に変えて行く予定です。
そして、その下を野菜で埋め尽くして行き、果物と野菜の両方を沢山収穫可能な果樹園を作って行きます。
全てを自然の力で効率アップして行くテクニック、それが協生農法。
石垣の自然を徹底観察する事が重要です。
パパイヤと島バナナの混生密生で台風の壁にする構想を考え中。
木々の根元には石垣島の高級野草、オオタニワタリを沢山植え生産性を高める。
かなりの日陰でも育つシダ科の美味しい野草。
表土が晒され、赤土の流出によるサンゴの死滅の原因になるサトウキビ畑。
しかしこの放置されたキビ畑のように雑草が沢山生えていると赤土は流れ出さないのだ。
この雑草達が全部野菜に変わったら??
キビと野菜の両方が取れる生産性が高くサンゴを殺さないキビ畑になるわけだ。
それをどう実現して行くかアイディアを練り合っている所。
この日の夜は、投網で取った魚の刺身とから揚げ、籠で獲ったノコギリガザミ、外で取って来た野草のてんぷらなどを食べながらのアイディアブレインストーミングセッションだった。
海辺のレストランで食事しながら、サンゴ礁での協生漁場の実現について色々話し合う。
石垣島は内地に比べて圧倒的に雑草と虫の力がスゴイ。
それを如何にしてほとんど野菜の野生状態に転換して行くかがアイディアの出し所。
実現すれば素晴らしい事になる。
勝負かけて行きます。
協生農法創始者の大塚氏のブログ
http://ameblo.jp/muu8/theme-10018813547.html
東大関係研究グループ、SEFARIのブログ
http://www.synecologicalfarming.com/nc/htdocs/