2014年09月28日

協生農法、秋の農繁期

うちは有機農法17年、無肥料農法、自然農法10年やって来ましたが、今新たに協生農法に挑戦しています。
ここ石垣島で、沖縄の協生農法亜熱帯実験圃場として研究を重ね約4年、
だいぶこの気候環境で協生農法のうまいやり方が分かって来た。
協生農法というのは新しい農法で、伊勢のこちらの野人さんが開発し、各地の気候で実験が進められています。
温帯での栽培は本家のこちらが詳しいです。
野人エッセイす
野人さんも何度か石垣を視察に来てくれています。
2010年12月

協生農法の良い所は無農薬無肥料で収穫量も多く、自然状態に近い生命力の逞しい作物が育つという事。
その生命力溢れる作物は健康の増進にとても役立ちます。
有機肥料を使いながら自然農法をうたっている農場が多い中(有機肥料を使う場合は有機農法と言うべきと思う)
協生農法は肥料さえ使わない、本来の自然農法の新たな体系であると言えるでしょう。
その特徴は自然の原理を非常にテクニカルに応用し、畑に果樹を植えて自然環境を豊かにし、多種昆作により自然状態の競争力を与え、
主に1年草の作物を中心に植えることで根が枯れた後に土中に空気層を含んだ練炭構造を作り土を柔らかくする。
温帯、亜熱帯、熱帯などでその気候と土壌に合った作物の組み合わせを研究し、栽培効率を上げて行きます。

他にもありとあらゆる自然の原理を駆使して、極力手の掛からない、それでいて沢山採れるという理想の状態を目指します。
簡単に言うと、野原には肥料も薬もやらないのにいつもぼうぼうに野草が生えていて、刈っても刈ってもまたどんどん生えてくる。
この状態を野菜で実現すれば素晴らしい事になる、と言うことですね。
そのために色んな研究をしている訳です。
うちの農場でやっている状況をご紹介します。

石垣島は秋から春が農繁期、今、種まき時期です。
早蒔きは台風にやられる事があるのでギャンブルなんだけど、島のおじいおばあ達は今年の台風が少ないことを見込んで8月から野菜を植えて成功してる人たちがいて、直観力が流石ですね。
うちはいちおう遅い台風を警戒して、早蒔きは対台風性実験中のチアシードだけにしました。

その時期の気候に合った、背丈が揃う作物を組み合わせて種まきします。
うちの果樹園は砂地なので元々柔らかく、練炭構造を作っても大雨で土がぺっちゃんこになります。
なので1年草にこだわる必要がないので、多年草での組み合わせも実験しています。
草刈り機で土が削れるくらいに雑草を刈り種をまく。
歩く道に草を敷いて雑草が生えないようにします。
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収穫効率を最大限に上げるなら歩く所を作らず全面に種をまき、最初の手入れの時に小さく育った作物を収穫しながら歩く所を作って行くという方法もあります。
平均的に種をまき、全体を手で表面を攪拌して覆土します。
より深く覆土したい種の場合、ZAKI流自然忍法、表土アタタタの術を使います。
10指を使い、表土全体の秘孔?をアタタタターと突きまくり穴だらけにし、
種を蒔いてトキのようにやさしく撫ぜて穴の中に種を落とし覆土します。
この種をどれだけまいて密生させるかというところが加減が難しいところです。
少ないと雑草が勝って草取りが大変に、多過ぎると間引きが大変になるので、
野菜が雑草に勝ってマルチ状になるようなちょうどよい密度に蒔けるのがベスト。

この日は翌日台風16号の影響で大雨になると分かっていたので、自然忍法、草かけ婆の術を施します。
蒔いた種の上に一面草をかけて大雨によるかく乱と種が流れてしまうのを防ぐ新術です。
日差しから水分を守る役にもなり種まき後、水撒きは1日1回でOK、一石二鳥の手抜き術。
協生農法では手抜き効果が高いほど高度な術と見なされます。
このとき種を持った草をかけると雑草の種を蒔く事にもなるので、若い種のない草をかけるのがこの術のポイント。
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4〜5日後、芽が出揃ったころを見計らってかけた草を取ります。
それが遅れると芽がもやしのように長くなり弱くなるのでご注意。
1週間後、翌日の強い雨にも流されずちゃんと発芽した状態。
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これは春に撮った画像だけど、この様に1ヶ月ほどで間引いて食べられるくらいに成長、収穫がもう始まります。
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その後、間引いて収穫しながら大きく育て成長の早いアブラナ科を収穫、そのまま次に成長の早いキク科をぼうぼうになるまで育て収穫、
最後には育ちの遅いニンジンが全体に残る形になり、それもぼうぼうにして収穫する、
このように作物の種類で時間差を付けることで初期の間引き収穫、アブラナ科、キク科、ニンジンと4世代の収穫が連続して可能になります。
そして強い株を残し自家採種して厳しい自然状態に適応させながら輪廻させ、種に本来の野生の強さを取り戻させると、数年でさらに勢い良く育つようになって行きます。
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石垣島の夏場は強い紫外線と台風の強風に耐える野菜を選ぶ必要があるところが難しい。
たいていの作物はやられてしまうけど、モロヘイヤ、オクラ、かぼちゃなどはあまりやられないのでそういう耐久力のある野菜を選びます。
今後、フィリピンなどの夏場の台風時期に育てられている未知の野菜もリサーチしてチャレンジしていく予定。
モロヘイヤは単一でもぼうぼうに生え、雑草にも勢い良く勝ち、毎年勝手に生えて来る夏場の最強野菜。
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この畑は元々自然農法果樹園として作ったので果樹は沢山あって、その4年後に協性農法を導入したので、
今は果樹の周りに野菜達が植わって協生している理想の状態になって来ています。
果樹は色々と20種類以上植えていて、マンゴー、グアバ、島バナナ、サババナナ(グリーンバナナ)、パパイヤ、ビリバ、フェイジョア、レモン、ライム、ジャボチカバ、ザクロ、ライチ、マンゴスチン、アボカド、ホワイトサポテ、シャカトウ、オリーブ、シークアサー、コーヒー、タンカン、水蜜桃、ピタンガ、アセロラなどなど。
無農薬で、苗の時以外ずっと無肥料の自然農法で育てています。
基本は自給用、沢山採れたら売るというコンセプト。
普通の果物と味がぜんぜん違うと評判良いです。
今はグアバがたくさん採れています。
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春先に採れるピタンガ、形も柔らかさもアセロラに似ているけれどこっちの方が好き。
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マンゴスチン、これは熱帯性でおそらく石垣が栽培北端地じゃないかな。
石垣でも植えてる人見たことない。
今年初めて実ったんだけど落ちちゃって食べられなかった、残念。
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タンカン、これまた石垣が栽培最南端のようで、成功した人は少ないらしい。
今年初めて1つだけ実ってます。
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これまた無農薬では難しいシークアサー。
今年初めて実った。
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パパイヤはこのように自然に勝手に生えてくるものを育てています。
通常の苗で買うパパイヤは肥料食いなんだけれど、自然のパパイヤは無肥料でもぐんぐん育ち、味も良い。
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無肥料でも1〜2年でこんなにでかく育ちます。
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実が赤くなり始めてきたコーヒー。
去年初収穫で飲んでみたら酸味が少なく意外に美味だった。
今年は大量に取れそうなので皮を上手に一気に取る技をリサーチ中。
発酵させる方法が主流らしい。
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これは珍しい南米の伯爵夫人の果物と言われるビリバデリシオサ。
釈迦頭やチェリモヤなどと同じバンレイシ科で、とても美味しい食べた事のない味がするんだけど人工授粉が難しいので今のところ少ししか実っていない。
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そして果樹を密生させて台風に強くするフルーツジャングル構想も実験中。
来年はマンゴーが豊作になりそうなので販売して行く予定です。
無農薬無肥料の自然農法マンゴーは本当に栽培が難しくて誰もやっていません。
成功したら奇跡のマンゴーになるよ。
来年に向けてケアを頑張らなくちゃだ。
マンゴーは一番手が掛かります。


posted by zaki at 15:35| 沖縄 ☀| 野生化変則日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする