マンゴーは開花時期に雨に当たるとせっかく結実した実が全滅してしまうので花が咲くようになると雨よけのハウスが必需品になります。
自然農法と言えどもこれだけはやらないと収穫出来ない。
最初はおじいに教えてもらいながら今回作るのは3回目。
今回は2列のマンゴーを1つのハウスに入れる形で、長さ15m、間口6mの25mm径のパイプハウスとしては最大幅のハウスを作りました。(12月に)
意外にネット上に分かりやすい作り方のサイトがなかったので今回書いてみます。
ハウスはJAに頼んで沖縄本島の会社が用途やサイズに合わせて見繕って見積もりを出してくれます。
値段も高くないし畑まで配送してくれる。
細かい各種ジョイント金具やビニペットのバネもきっちり揃えてくれます。
今回このサイズでピッチ(間隔)1mのアーチパイプで吊るし用の中に設置するパイプも追加してビニールとネットの2枚掛けで17万円位。
通常はピッチ60cmから70cmにする事が多いらしいけれど安くあげるために今回はピッチ1m。
ちなみに最初は古い使わなくなったハウスパイプをもらって来て作ってみたんだけど強度が弱くて1年でダメになったので新品の購入に切り替えました。
うちはJAに卸す農家ではないので補助金はもらえない。
この2列のマンゴーの木にかぶせる形。
まずは長さ15mに間口6mの長方形を測り、水糸を張ってピッチ1m毎にマジックで印を付けてその下にコンクリーでアンカーを打つための穴を掘ります。
今回アーチパイプを埋める深さは40cmにした。
この時に設置する畑の傾斜や凹凸をしっかり計算に入れないとアーチパイプを埋める深さがいい加減になってハウスの形がデコボコしてしまいます。
途中岩などに当たってしまう場合はちょっとずらしたり、どうしようもない場合はパイプの下の方を切ります。
強い台風が来ない地域ではアンカーは打たない事も多いらしい。
その場合は地面に沿ってパイプを取り付け、アーチパイプの地面への沈みを防ぐ。
アンカーは木枠で四角く仕切って形を作る場合もありますが、面倒なので今回は直接穴に流し込む形にした。
但しこの方法は作るの楽だけどいつか掘り出す時に抜きずらいです。
穴を全部掘ったら、アーチパイプを大体の場所に置いて、アーチの肩口のすぐ下に横棒をパイプバンドではめながら穴に入れて立てて行きます。
最初誰かが端っこを掴んで倒れないようにするか、杭などで1本目のアーチを固定しないと作業中に倒れてしまいます。
全部のアーチを立てると全体の形が出来ます。
形が出来たら黒いハウスバンド(針金入りの丈夫なハウス用の紐)で長さ15mを両側から締め付けて肩口の長いパイプが外れないようにします。
そして4方を杭か何かにハウスバンドで結んで全体が傾かないようにバランスを決めます。
今回は周りの木にしっかり結んだ。
同じように横の傾斜も修正します。
うちの果樹園は山裾の傾斜地なのでこれをしっかりやる必要があります。
これをしないでアンカー打ってしまったら後で修正が難しいです。
全体のバランスが決まったらコンクリーを作りアンカーを打って行きます。
今回はきれいに作らなくてもいいのでセメント:川砂:バラスが1:3:3の土木用途ミックスでOK。
コンクリートの材料比率は用途によってまちまちなのでネット調べてで確認して下さいね。
水の量は練りながら少しづつ足していき水っぽ過ぎない適度な粘りになったらパイプの立っている穴に流し込む。
1日でしっかり固まります。
固まったらその上に土を入れて踏み固め土台をしっかりさせます。
この状態で黒い締め付けてた紐をはずして横長のパイプのジョイントが1部外れてしまうようなら
両端のアーチを内に向けてカンカンとパイプを打ち続けるとはまって行きます。
このパイプでパイプをカンカン打って整える技はパイプバンドの位置調整など色々な場面で有効です。
次は上の直管パイプを脚立に上ってパイプバンドで付けて行きます。
直管ものはみんな6mが基準で、それを継いだり切ったりして使います。
切断用のパイプカッター(電気要らない)またはディスクグラインダーが必需品です。
この畑は砂地なので脚立が簡単に倒れてしまうので一人がしっかり抑えた状態でやってます。
前に1度一人で作業中落ちて右腕折りましたので。
次にネットやビニールを留めるビニペットを適度な高さに取り付けます。
今回は自分がくぐりやすい程度に7〜80cm程にした。
このビニペットにビニールなどを突っ張りながら専用のばねでぱちんぱちんと固定して行きます。
形状を見たらやり方はすぐに分かるよ。
ばねの端っこは上に飛び出すように付けると後でネットをとめたり出来るので便利です。
地面まできっちりビニールを張る場合はビニペットをもう1列地面ぎりぎりに取り付けます。
端のユニバーサルジョイントと妻キャップ。
中間ジョイント
パイプ取付金具
現況この状態。
これに正面と後ろの縦パイプを数本同じようにアンカー打ってアーチに繋ぎ、横パイプとビニペットを取り付けたら全体の基本が完成です。
この後ネットやビニールを張り、用途に応じて改造や補強などをして行きます。
それについてはまた次回にね。